MINORENTROPYリリースツアー、”Don’t believe the hype”が開幕しました。初日は時速36km、福岡、名古屋、大阪はアンと私、仙台はルサンチマン、そしてファイナルはWWWX。俺史上一番思い入れのあるツアーが開幕しました。今までツアーって斜に構えるというか、何も言わないのに人が来ることがかっこいいとか考えてた気がします。今回は違います。初日言った通り、今回のアルバムを作って考え方が変わりました。俺たちが己のために作った渾身作を愛する皆さん、全員来てください。全国から来てください。必ず会いましょう。
これは各所で何度も言っているんですけど、今作を作る過程で、リスナーが求めてる曲を作ろうってのは、聴いてくれる奴らに対して不誠実だと思ったんです。聴き手の想像をわかったような態度というか、君らの心情をわかった気でいる音楽、なんの価値があるんだと。不誠実にも程があると。やっぱ、好きなことやらんとね、不誠実なんですよね。俺が好きなことをするってのは聴き手を少し裏切ることになると思うんだけど、少し裏切る方が誠実だと思うんです。想像の範疇を越えない作品になんの価値もないし、俺は聴き手と互いに音楽の深みに行きたいと思っています。音楽への感動とか、自分の生活と重ねちまうタイミングとか、そういうのって想像つかないものにしか起こり得ない。そして出来上がったのがMINORENTROPYです。
初日、時速36kmとの共演はまさに”誠実”でした。それぞれがそれぞれの音楽に向き合ったあの瞬間は”Don’t believe the hype”そのものでした。戦うのではなく、互いの音楽をひたすら演奏する事、すなわち天を尊び人を愛す。(小学生の頃剣道してまして、「天を尊び人を愛し護国の大任を全うする事」と毎日叫ばされてたんですが、「好きなことする奴が一番優しい」って解釈でいました。この解釈で話してます。) 自由に、己の為に書いた音楽を好いてくれる奴らを大事にしたい、俺たちにも時速にもあった心情だと思います。ありがとうな!慎ちゃん!おぎの!ひであき!カイくん!順不同!そんでね、時速のライブにまじで勇気をもらいました。当日の俺の心情に深く刺さるものがあって、初日時速じゃなかったら俺死んでたかもしれません。野暮なので詳しくは言いませんが、時速のおかげで自分のライブができたってとこあります。俺はミュージシャンたちに恵まれています。アンと私、ルサンチマンとの共演もすげえ楽しみです。彼らも己の音楽に誠実なミュージシャン。各所から全国に響くように互いに鳴らし合いたいと思っています。きっと今思いつきもしないことが当日起こるんだろうな。
そして冒頭にも書いた通りファイナルはWWWXにてワンマン。個人的にとても好きなライブハウスです。憧れもある場所です。今作を同じ場所でより多くの人と共鳴させたいと考えたら、かつて無いほど広い大好きなライブハウスを選んでいました。ひとりひとひに「必ず来てくれよな!」と握手たいほど気合いが入ってるし、言うからにはみんなを絶対後悔させない、何ならJIGDRESSの先を見せてやりたい。自主レーベルの意地。JIGDRESSを始めて数年、カズタカが入って1年、気づけばチームの輪がどんどん広がった。俺たちに関わってくれる人間は友人ばかり、不誠実を嫌う筋の通った友人ばかり。このチームでみんなを迎え入れる。このチームのリーダーとして言います。全員全国から必ず来てください。最後尾まで1人残さず愛す。傷剥き出しで来てください。必ず愛す。俺はお前でお前は俺だ。